「おいしい住まい」の標準的な仕様の概要
1◆基礎工事
べた基礎+基礎断熱(炭化コルクを内側施工にする)
気密が取りやすいことや、外気が入らず床下の湿度を低く保てますので、腐朽菌が発生しづらく、防腐、防蟻の薬剤処理が不要で木材の耐久性が向上します。また、床下空間を収納などに使えます。

炭化コルクが見えます

住宅金融公庫木造住宅工事仕様書による
2◆木工事
A.
国産無垢材(桧・杉等)+
耐震結合金物(DボルトやSSLOCK
*1)+
オリジナルパネル(構造/仕上げ兼用の真壁パネル)
B.
国産無垢材(桧・杉等)+
耐震結合金物(Dボルト)+
Jパネル(構造/仕上げ兼用の杉パネル)
地域の〈檜・杉〉無垢材で構成した構造躯体(柱・梁)を、耐震結合金
*1で緊結し、三菱モイス
*2を使って開発したオリジナルパネル
*3やJパネル
*4を躯体にはめ込みます。
筋交いだけに頼らず、面構造にします。その結果、強度の確保
*5と断熱、気密の性能の安定化が計れます。勿論、工期の短縮とコスト削減にも貢献します。
無機質建材や無垢材を利用するので、廃棄時の問題や接着剤の問題が残る石膏ボードや合板は使用しません。
*1 Dボルト/
(株)デイープランヨネザワ
SSLOCK/
(株)タナカ
*2 無機質面材〈モイス〉/三菱商事建材(株)
*3 オリジナルパネル(構造/仕上げ兼用パネルで真壁仕様):
・Part1(外部)三菱モイス+(内部)三菱モイス
・Part2(外部)三菱モイス+(内部)杉棒仕上げ
の2種類がある。パネル内に羊毛などの自然系断熱材を充填。
*4 Jパネル 耐力認定を取得した(壁倍率2.5倍)杉の3層パネル(厚み36mm)
*5 2006年12月に岐阜県立森林文化アカデミーでオリジナルパネルの加力試験(耐震性能を確認するため)を行った。
平均壁倍率はオリジナルパネルpart1が4.49(最高5.83)、Part2が3.59(最高5.34)でした。
*壁倍率とは住宅の耐震に必要になる耐力壁の強さを表す指数、
EX:通常の木造住宅に入っている筋交い(断面45mm×90mm)は壁倍率2。
岐阜県立森林文化アカデミーでの加力試験の様子(06/12/27 )
3◆屋根工事
ガルバニューム鋼板/地瓦
デザイン性が良いだけでなく、耐久性がありメンテナンスがほぼ不要なので結果経済的あると考えています。コロニアルなどのスレート瓦は劣化が早いのと解体後の処理が難しいので使いません。
4◆外装工事
・
国産材〈杉板、唐松板〉張り
・
ガルバニューム鋼板張り
一般的には縦胴縁で外側通気層をとりますが、私たちはオリジナルパネルの外壁側に防水機能と通気機能を併せ持つデユポン社の
エアー・エアーパッセージシートを用い、これを山中製作所の専用メタルリブ網にステンレスのステープルで止め、
エースモルAPという95%以上無機質系モルタルを塗り込みます。(一般的なモルタルは焼却場から出る残渣やスチレンの屑などが混入されているものが多い。)これらにより強度と耐クラック性を高め、耐久性を大幅に高めます。仕上げは左官材料を土壁風に掻き落としたもの
*1を標準にします。年を経ても雰囲気のある風合いが楽しめます。
防火30分の認定を受けた三菱モイスをオリジナルパネルの外壁下地に使うため、外部仕上材として木材や、ガルバニューム鋼板を使って個性的な意匠性を出すことも可能です。
サイデイングは意匠的に綺麗でないことと、現場施工での粉塵や解体後のリサイクル等にエネルギーが多く必要なので使いません。
*1 鈴木建塗工業の〈ドロマイトプラスター、セメント、土、砂など〉オリジナル配合の左官材料

土壁風掻き落とし

一部板張り外観

ガルバニューム張り外観
5◆断熱・気密工事
自然系断熱材を充填
予めセルロースファイバー
*1(新聞古紙を綿状にしたもの)を工場でパネルに吹き込んでおきます。気密はオリジナルパネルを柱にはめ込み、パネルと柱、横架材とに気密シートを挟み込んでとります。
プラスチック系断熱材は生産時のエネルギー使用量が大きいのと、廃棄後の処理が難しいので使いません。
6◆換気設備工事
第3種換気(自然吸気・機械での強制排気)
換気回数は0.5回/h、2時間で一回程度建物全体の空気が入れ替わることを目安にしています。第3種換気といっても、その季節の陽気に合わせて、窓を開けたり、閉めたりの生活が基本です。
7◆内装工事
床: 国産材/杉・唐松・檜
壁: 杉材仕上げ/モイス素材仕上げ/オリジナル珪藻土
*1 /アラパスタ粘土
*2 (アレルギー対応)
天井: 杉材/モイス素材/オリジナル珪藻土/アラパスタ粘土
建物の外周部分の内装はパネルそのままの杉材仕上げかモイスの素材仕上げです。暖かみのある、やさしい仕上げになっています。
ビニールクロスは使いません。またに小川町の谷野裕子さん
*3 の手漉き和紙を使ったセルフビルドでの仕上げもお勧めしています。
接着剤は和紙貼りに小麦粉でつくるでんぷん糊、木部にはにかわの糊を使います。

左から 杉 檜 唐松の国産床材

オリジナル珪藻土

明覚小の卒業証書の和紙漉きを卒業生に指導する谷野さん

柿渋染めの和紙をセルフビルド

→完成
8◆畳み工事
「
オーガニック畳み 青空」(実用新案登録)
生活の中でゴロッとしたり、お布団を敷いたり、直接身体に触れる畳は特に気をつかいたい建材です。私たちは地域の畳屋「
岡田本店」さんと材料産地を歩き、新しい畳みを開発しました(エコ建材参照)。畳表は広島の杭谷さんのまむしが出るような山中で、わき水を使って栽培したイ草、わら床は宮城の無農薬米を作る稲藁を使い、床のあんこの部分に、防虫作用や湿気に強い杉の断熱材フォレストボードを入れています。ほどよい硬さで気持ちの良い仕上がりになっています。縁はオーガニックコットンに柿渋で染めて使います。田圃に廃棄しても肥料になるようなもので、どなたにも安心して使って頂ける最高の畳だと自負しています。最近は、私もお手伝いする近くの無農薬米作りから出る無農薬稲藁を使って、埼玉産の畳床も提供しています。(枚数に限りがありますが)
サンプルを東京新宿
OZONEの住空間ラボに展示してもらっています。

オーガニックたたみ「青空」

岡田さん、杭谷さん、落合

日高の無農薬米の稲刈り
9◆建具工事
外部サッシ/オリジナル木製サッシ
外部サッシは木製サッシを標準にしています。
岩手県の
宮野木工さんの制作です。アイテムを8種類程度に限定して、材寸やクレセント金物などを関東地域に適応するスペックに代えてもらい、コストダウンを図っています。アルミサッシより環境負荷が少なく、暖かみがあり綺麗です。また、アルミサッシを選択の場合はトステムか三協アルミの製品をご用意します。

内部建具/国産杉材

オリジナル通気ドア(実用新案登録)

デザインドア
近郊の杉板を使ったデザインドアを地域の建具屋さんに製作してもらいます。通気が必要な所に使うドアにはい草を使って新たに開発した通気ドアを使います。建具に使用する接着剤はにかわ糊を使います。また、押入のふすまにはふすま紙の代わりに手漉き和紙をお客様とセルフビルドすることもあります。
10◆キッチンセット/木製オリジナルシステムキッチン
私たちがデザインして東松山の
遊樹工房さんに作ってもらいます。シンプルできれいなデザインが好評です。住設メーカーのステンレスやホーローのものも使えます。シンプルでお手頃なオールステンレスのものもございます。
*1
・洗面台/造作で作ります。
無垢板をカウンターにして、ステンレスや陶器の手洗い鉢を置きます。
既製品は各メーカーのものもご用意しております。
・トイレ/紙巻きホルダー、タオルかけも
遊樹工房さんにオーダーして木で作ります。素材を活かした美しさが好印象です。勿論機能性も変わりません。

紙巻きホルダー、タオルかけ
11◆塗装工事
・内部:ドイツ、ブレーマー社(既出)の自然塗料/米わっくす
・外部:ウッドロング・エコ
室内の床、建具などには
米わっくすかブレーマ塗料かを使います。お米から作ったワックスは米ぬかで磨いた時代を思い出させる優れものです。外部には小川耕太郎さんの
ウッドロング・エコを使います。一度塗りで50年以上の実績があるという木材保護材です。
どれも身体や環境に負荷の少ないものです。

セルフビルドで塗装
12◆使用しない建材
有機溶剤の入った塗料・接着剤・シーラー等
防腐防虫剤を使用した木材・内装材・畳み等
アスベスト含有建材等